先週末を利用して、エストニアで最も美しい場所の一つと言われる"Taevaskoja"へ行ってきました。
二等辺三角形の形をした"Taevaskoja"のバス停には"WHERE THE SKY TOUCHES THE EARTH"の文字が。"Taevaskoja"とはエストニア語で「天の部屋」という意味で、どれだけ綺麗な景色が待ち受けているのか、想像を膨らませながら歩き始める。"Taevaskoja"は観光地と言ってもスーパーもカフェも何もないド田舎で、全くのノープランで来た僕はどちらに進めばいいのかも分からなかったのですが、ウロウロしている自分を見かけた人が家から出てきてくれたので、拙いエストニア語で場所を尋ね目的地の"Taevaskoja"へと辿り着くことができました。
"Taevaskoja"は"Ahõja jõgi"という川に沿って砂岩の崖が続く渓谷地で、"Suur(大きい) Taevaskoja"と"Väike(小さい) Taevaskoja"の二つに分かれています。初めに訪れたのは"Suur Taevaskoja"で、高さ40m、幅150mに渡り、いくつもの色に分かれた400万年前のデボン紀の地層を見ることができます。
川に沿って設けられた遊歩道を北へと進むと、次に訪れるのは"Emaläte (Mother Spring)"という泉で、洞窟の中から澄み切った湧水が流れだしています。この湧水で顔を洗うと永遠に若さを保つことができるという言い伝えがあるらしいですが、案の定、顔を洗い忘れました。
"Väike Taevaskoja"は高さ13m、幅190mの砂岩の崖で、"Virgin's Cave"という大きな洞窟があります。高さ5m、奥行き14mのこの洞窟にはブロンドヘアーの美しい処女がはた織りをしているという伝説があり、耳を澄ませばはた織り機の音が聞こえてくるとか.... 砂岩にはたくさんの穴が開いており、それらはエストニアの鳥"ツバメ"の巣として使われていて、大きい穴には"カワセミ"が住んでいるそうです。
川に沿って歩き続けると"Saesaare järv"という湖へと辿り着きます。70、80歳ぐらいのおじいさん達が湖岸に投げ出されたボートを陸に引き上げるのを手伝ったり、湖畔を散歩するお年寄り夫婦や家族を眺めたりして、ポカポカした太陽の下、1時間ほど何もせずに平和なこの土地に居られる時間を満喫しました。何もしないを楽しめる。そんな気持ちにさせてくれるこの"Taevaskoja"という土地が大好きになりました。
最初のバス停にあった"WHERE THE SKY TOUCHES THE EARTH"という言葉は、"Taevaskoja"の澄み切った水に映し出された青空を意味するのではないのかなと気付きました。幾層にも分かれた赤茶色の砂岩と木々の緑、地面に敷き詰められた苔の絨毯、天と地を染める青空に、数々の伝説。神秘の土地"Taevaskoja"の旅でした。
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